【マーケティング担当者必見】SNSブランディングの手順とは?
SNS運用をはじめるにあたり、「SNSブランディングが大切」だと聞くけれど、よくわからない…とお悩みの方はいらっしゃいませんか?
本記事では、SNSブランディングに関する基本知識や、おすすめの手順・コツについてご紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね!
この記事でわかること
- SNSブランディングとは何か
- SNSブランディングを決めるための基本的な手順
- SNSブランディングのコツ
1. SNSブランディングとは
ブランディング会社が運営するPROFITが考える「ブランディング活動」とは、商品やサービスの魅力に「ブランドらしい付加価値」をつけてユーザーに選ばれやすい状態を生み出すことです。
例えば、普通のタピオカティーと、アジアを中心に世界で約2,000店舗を展開する台湾のティーブランド「貢茶(ゴンチャ)」のタピオカティー。「手軽に美味しいタピオカティーを味わいたい」と思ったときは「貢茶(ゴンチャ)」のように、ブランド価値の土台がしっかりとしている方が選ばれやすいですよね。
例のように、ユーザーから選ばれやすい状況を生み出すためには独自の強みや魅力をコンセプトに落としこむことが必要です。その後、商品・サービス開発、店舗開発、CI・VI開発・人材開発など、すべての企業活動をコンセプトを軸に一気通貫して展開し、ユーザーに広めたい商品やサービスの「ブランドらしい付加価値」を伝えていきます。
SNSや広告など日常のユーザーとの接点で、ブランドの付加価値を込めた発信を通して「ブランドイメージを統一できる」「記憶に残りやすくなる」「商品への好感や信頼が高まる」といった効果が期待できます。さらに、そういった発信をきちんとターゲットまで届けられた場合、広告や宣伝費の大幅削減にもつながる可能性があります。
その上で「SNSブランディング」では、市場のニーズを分析し、各プラットフォーム(InstagramやXなど)の特性に合わせて、ブランドらしさを再構築していくことが大切です。企業側の伝えたいことをストレートに発信するのではなく、ユーザーが興味のあること・困っていることに対して、自社の商品やサービスの強みや魅力を提案していくイメージをもつと良いかもしれません。
SNSブランディングを通して、自社の商品やサービスの魅力を伝えながら、各プラットフォームで拡散されやすいコンテンツを発見することができ、自社の一貫したブランドイメージを広く発信・認知してもらうことができます。
2. 自社商品やサービスについて理解する
ほとんどのサービス・商品は、一貫したコンセプトやターゲットなどを考えてつくられています。
SNSの発信を通して、認知拡大や集客・売上アップに繋げようとする場合、まずは発信する商品・サービスについて深く理解することが大切です。
例えば、商品やサービスの「コンセプト・ターゲット層・自社にしかない魅力・競合との違い」など、自社の情報を調べたり、商品の製造現場を見学したり、開発者からリアルな現場の声をインタビューしてみることも良いですね。
そのほかでは、「4,競合アカウントをリサーチする」でご紹介しているように、競合との違いを分析してSNS運用担当者が自社のサービスや商品の一番の理解者になりましょう。
3. SNSにおける自社商品やサービスのニーズを理解する
例えば、SNS運用でユーザーに訴求したい内容が「自社製品の美容グッズ」の場合、いいね数やリツイート数・コメント数などで市場のニーズを定量的に分析することができるので、人気の投稿=ユーザーが求めている情報と考えることができます。
リサーチ方法については以下の記事で紹介しているので、是非参考にしてみてください。Instagram投稿のネタ以外にも、SNSブランディングの参考になる情報が載っています。
【SNS運用者必見】Instagram投稿ネタのリサーチ方法とは?
4. 競合アカウントをリサーチする
SNSブランディングにおいて、競合アカウントのリサーチや分析は大切です。
競合アカウントをいくつかピックアップしたら、フォロワー数・毎月の投稿頻度や時間・投稿内容(コンテンツ制作にどのような工夫や傾向があるのか)・投稿のリーチ数・エンゲージメント数・ハッシュタグの選定・フォロワーの属性など細かく分析してみましょう。
5. SNSアカウントのテーマを決める
自社商品やサービスについて理解し、SNSでのニーズを調べ、競合分析した後はテーマを決めていきましょう。
例)
- 敏感肌にも優しい低刺激美容コスメ×季節ごとのお手入れ法
- 美味しいインスタント麺×時短レシピ
- 老舗がつくる無添加ごはんのお供×おにぎり
「どのような情報を発信しているアカウントなのか、ユーザーに伝わりやすくする」ということは、運用において大切なことの一つです。ユーザーに認知されたいアカウントのイメージをもちつつ、一貫性のある情報を発信して、自社ブランドのテーマを決めるようにしましょう。
各SNS媒体の参考アカウントを分析したので、ぜひ参考にしてみて下さい。
参考アカウント
・Instagram(インスタグラム)
GODIVA
ベルギーのプレミアムチョコレートブランド「ゴディバ」の日本公式アカウントです。
フィード投稿では季節×商品を掛け合わせた投稿を行っているため、テーマである季節のトレンド(クリスマスや正月)と高い品質のクリエイティブを通して、商品をユーザーに訴求しているアカウントだと分析できます。
また、投稿文章の最後に「詳細はプロフィール(@godiva_japan)より公式サイトにてご確認ください」と記載しているため、投稿内容をみたユーザーがプロフィールに掲載しているURLから公式サイト(オンラインショップ)へ流入することを狙っています。
Instagramでは季節性のあるイベントハッシュタグ(例:#クリスマス #バレンタイン)がその時期ごとに盛り上がるので、ゴディバの投稿も季節性のある投稿には ハッシュタグ(#クリスマス #クリスマスイブなど)を入れていることから、投稿のエンゲージメントも高くなっています。
コディバのように、フィード全体のデザインやスタイルを「季節のトレンド×ブランド商品」で統一させることにより、ゴディバの世界観がより伝わりやすくなり、投稿から商品やブランドの魅力を伝えることで来店動機を形成することができたり、フォロワーの集客にもつなげたりすることができますね。
ストーリーズではメンション(@godiva_japan)のついた一般ユーザーの投稿を、お礼のコメント付きで紹介し、ユーザーと良質なコミュニケーションをとっています。 このような投稿は、UGC(一般ユーザーの口コミ、発信など)の生成にも効果的です。
また、Instagramのユーザーが他媒体へ流入することを狙った施策も行っています。 LINEの投稿では友達登録をするためにQRコードの画像を掲載し、読み取るだけで簡単に登録できるという工夫をしています。LINEに登録したユーザーには、ゴディバの最新情報などが配信されます。 GODIVA Clubの投稿では、お得な会員特典とリンク先への遷移を促しています。遷移先でGODIVA Club会員への登録方法などを掲載し、流入したユーザーに対して登録を促しています。
・X(エックス:旧ツイッター)
つくおき
時短レシピを紹介しているアカウントです。テーマは「短い時間で簡単に作り置きできるレシピ×調理工程のイメージ」で、短い滞在時間で有益な情報をユーザーに届けているアカウントだと分析できます。
ほぼ毎日、新しいレシピが投稿されるので、様々なユーザー(時間がない人、料理が苦手だけど勉強したい人など)がフォローしたくなり、ターゲット層も広く設定されていると思います。
調理工程の写真を投稿することで、ユーザーは調理の過程をイメージしやすくなり毎回の投稿では、料理のこだわりやおすすめポイントを1行で簡潔に紹介しているので、投稿をパッとみたとき料理のイメージが湧きやすい内容になっています。
プロフィール内に記載されている「2児の父がTwitterをやっている」という内容も、一部のターゲット(ファミリー層や料理好きな男性など)が親しみを持ちやすい文章ですよね。
また、調理が簡単な時短レシピは投稿内で工程を紹介しています。
簡単なレシピの情報で多くのユーザーが挑戦できることや、時短レシピ(弁当のおかずやお酒のつまみなど)として幅広いユーザー層に当てはまるため、エンゲージメント数(いいね、コメントなど)も高くなっていますね。
・TikTok(ティックトック)
WEGO公式
テーマはターゲットを若い世代に絞り、「着回しコーデ」や「バズっているアイテム」の商品紹介や、TikTok内で流行している新しいトレンド(ダンスやネタ)を掛け合わせた短尺動画の投稿を行っているアカウントです。
特に、WEGOの店員がコーディネートを組む動画はいいね数が高い傾向にあります。こちらの投稿ではTikTok文化のダンス×SNSのトレンド(骨格診断)×WEGOならではの幅広いジャンルのコーディネート(古着・ストリート・ガーリー・キレイめなど)を紹介しています。
最新のSNSトレンドやTikTok文化のダンスを活用することで、商業感を出さずに商品をユーザーに訴求することができます。
また、WEGOのアカウントはYouTuberやファッション系インフルエンサーとのコラボ投稿が多いため、インフルエンサーを通してブランド商品のファンを獲得しています。
・YouTube(ユーチューブ)
北欧、暮らしの道具店
「フィットする暮らし、つくろう」をテーマに北欧、暮らしの道具店のECサイトが運用しているYouTubeチャンネルです。映像をみたユーザーが、心地よくその世界に浸って、愉しめることをテーマにしています。
動画ではルーティーン・ドラマ・インタビューなど紹介していますが、どの動画もYouTube上で受け入れてもらいやすいコンテンツかつクオリティが高く、ブランドの世界観が統一されています。
北欧の暮らしのユーザー層は30〜40代の女性が多いため、育児や家事で忙しいターゲットに合わせて、暮らしの中で見るのにちょうどいい尺で動画を作成しています。また、事例のように視聴者が離脱しないよう時間で区切られた構成(タイムテーブル)をつくるなどの工夫も動画内に見られます。
北欧の暮らしならではの心地よい日常系の動画を通して、参考にしようとノウハウ寄りに見る人もいれば、映像として世界観を楽しむこともできるチャンネルです。
・Facebook(フェイスブック)
JAPAN AIRLINES (JAL)
「JALグループ社員の生の声を通してJALの「今」をお届けする」というテーマの通り、ほとんどの投稿は社員が紹介しているような文章で投稿されています。
文章に人感を出すことで商業感が薄まり、社員の声を通して紹介することでサービスのイメージや機内の雰囲気も伝わりやすく、純粋にJALの投稿を楽しめるユーザーが増えそうですね。
投稿を通してユーザーに質問を投げかけることや、ほとんどのコメントに返信をしていることからコミュニケーション施策を積極的に行い、フォロワーが離脱しづらく、高いエンゲージメントを担保できているアカウントだと分析できます。
ほかにも企業情報、時事ネタ、おすすめの旅行スポット、豆知識などを投稿しています。
また、滞在率が低そうな投稿はCAさんが投稿画像内に登場し、サービスの様子を写真で紹介することで情報が伝わりやすい工夫をしています。
6. SNSアカウントのブランドらしさを決める
SNSアカウントのテーマが決まったら、最後はSNS上でのあなたの商品やサービスのブランドらしさを決めていきましょう。
- フィードに一貫性をもたせる(クリエイティブの方向性を決める)
- 投稿内容(投稿のジャンル、言葉遣いの統一、ハッシュタグの選定)
- アイコンやプロフィール文章欄の設定など
今までリサーチ・分析してきた情報をもとにアカウントの世界観を決めていきます。アカウントをひとりの「人」と捉え、一貫した世界観を発信することで「⚪︎⚪︎⚪︎といえばこのアカウント」という状態を目指していきましょう。
参考事例
PROFIT|けんた|インスタ運用担当者のお悩み解決
弊社SNSアカウントのテーマは
- 企業SNS担当者のお悩みを解決する × 現役インフルエンサー社員
個人アカウントを半年で1万人(現在2万人)のアカウントに成長させた、現役のインフルエンサー社員が運用を担当しており、SNS×ブランディングの観点も大切にしつつ、読み物コンテンツとしてSNSに関する「あるあるなお悩みの解決方法やノウハウ」を発信しています。
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弊社SNSアカウントの運用目的は
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SNSアカウントのターゲットは
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クリエイティブの方向性は
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投稿内容は
- 企業SNS担当者のお悩みに対する解決法やアドバイス
- 企業SNS担当者あるある
- SNSのアルゴリズムTipsや最新情報
- SNSのお役立ち情報
アイコンやプロフィール文章は
- アイコンはオリジナルの似顔絵
- プロフィール文では何の情報を発信しているアカウントなのかと、だれが発信しているのかを明確にして、興味喚起と併せて信頼感と親近感を持ってもらえるように
SNS運用に関わっている方々に対して、PROFITのノウハウが役に立ち企業の成長に寄与できたら、という思いで発信しています。自分たちでやってみて「やっぱり難しかった」「誰かに相談したい」と思ったとき、気軽にご相談いただける信頼関係を、このアカウントでつくりたいと思っています。
ぜひ、SNSアカウントのブランドらしさを決める際の参考にしてくださいね。
7. まとめ
SNSブランディングの手順についていかがでしたか?
運用している途中から「このアカウントの目的は何だったか」と迷子にならないよう、SNSアカウントのテーマ決めや、SNSブランディングをしっかりと学ぶことは重要ですよね。
PROFITはブランディング会社が運営するSNS運用代行サービスのため、SNSでの発信もブランドらしさを大切にしています。これからもSNS運用の助けになる記事やPROFITチームのノウハウなどを発信していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。